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No.50 | 001101 - 001115
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圏外日誌
The Un-Earthly Reports
99年 23月 前期


992315(映画 初恋の来た道)
映画を観た。中国映画第一人者、張芸謀(チャン・イーモウ)の 我的父親母親。邦題は初恋のきた道。英題はロード・ホームだったかな? それぞれ焦点が違って面白い。田舎村で40年間教師を勤めた父の葬儀に戻ってきた息子が聞いた、父と母の若かりし頃(50年代)のべったべた恋愛の物語。現代のシーンが白黒、過去のシーンがカラーという構成。

 べったべたです。べたーーーーん。どるるるーん。もう話の筋も何もあったもんじゃねえ。18歳の美少女が恋して恋して恋しまくって待つわ待つわあなたを待つわ美味しい餃子作るわ例え吹雪の中でもあなたを追いかけて行くわああんもう背中が痒い! 痒い! 助けてくれ!

 そして、だ。可愛いのである。ヒロインのチャン・ツーイー〈章子怡〉が無茶苦茶可愛いのである。1950年代のド田舎中国に絶っ対存在するわけないあまりにも現実ばなれした「理想の田舎の」可愛さである。村にやってきた新任教師とちらっちらっと目が合うシーンから、走って家に戻り、母親にどうだったと訊かれてホクホクとした笑顔のまま強い北方訛りで「めいぐぁんしぁ!」(没関係・どうでもいいでしょ!)と小さく答えるその声! 私はその言葉・発音にやられました。脊髄に響きます。中国語が少しでも理解できて本当によかったと落涙しております。

 その後のシーンも総てが彼女を可愛く表情豊かに見せる撮りかた。アップが異常に多い。そう。恐るべきかな芸達者の張芸謀は、今回総てをかなぐり捨てて、自分の発掘した美少女をいかに撮るかに全身全霊を捧げているのだ。いやーおっさんも好きやねえ。オッケーです。許されます。彼のこの撮影は肯定されるべき実験なのです。

 しかしそれでもエンディング、恋愛話に終止がついて再び現代に戻って葬儀前後のシーンは、こちらもある意味定番ながらしっかり泣けた。かつての美少女である老母の、息子への朴訥とした語り口がよい。そしてエンディングの老婆と美少女がかぶさるシーンは、ああわかっているのに泣けてしまう。張芸謀にすっかりハメられて、恋愛至上主義の善良なる側面を見させられた感じでした。

■朝食べず。■昼シリアル。■夜焼き鳥、某日系焼き鳥屋で。しかしてんぷら盛り合わせとかブタ角煮とか頼んでもはや居酒屋状態。その後クロウ・バーへ。


992314(夢)
 久々に長い長い夢を見た。以下夢の記録なんで、まあオチはありません。

 自分は動物忍者の一員なのである(たぶんネズミ忍者。体は人間だが、ちょっと漫画的なディフォルメが混ざってる。ガンバの冒険みたいな)。深夜の公園の茂みの中で、我々動物忍者軍団は戦っている。動物忍者といえどまあ人間と動物のあいの子なんで、それぞれの動物の血を生かした攻撃とかがある。しかし2度目の敵忍軍の秘密兵器忍法の発動で我々はかなりの劣勢を強いられている。そして3度目の秘密忍法に対抗するには、こちらも秘密兵器しかない。戦闘のさなか木陰に身を隠しながら、仲間がそう教えてくれた。

 見ると前方の茂みで美少女ネズミ忍者が秘密兵器を発動しようとネズミのように木に昇っているが、攻撃を受けて失敗した! 木々に炎がつけられ、森が燃えて行く。もう秘密忍法を操って形勢を挽回できるのは、行方知れずになっているイタチ忍者軍団しか居ない! 我々が負ければ人間世界は、日本はおしまいだ。イタチ軍団はどこにいるんだ? 「沖に見えるあの島……大島か三宅島のどちらかに隠れているらしいが」 僕が探してくるしかないだろう。

 公園の端の港に留まっているボートに飛び乗り、沖を目指す。振りかえると陸地は炎に包まれつつある。さっき忍法に失敗した美少女忍者の声が聞こえる。 「いい気なモンね、みんな頑張ってるのにひとりでそんな安全で見栄えの良い冒険するなんて」(この辺の歪んだ台詞は現実世界でのトラウマかなんかがあるんだろう)。

 目の前の大島の港も、完全に炎に包まれている。こちらも敵にやられたのか? これではイタチも……。炎を縫って港の奥に進むと、地下水道の入り口を見つけ、奥に進む。中はひんやりとして薄暗い。水路脇の通路に下りて迷路のような通路を探る。 「イタチは居るか……」 (このヘンからネズミの体から僕自身の体に戻ってる)。

 通路の奥でなにか小動物が走り過ぎる気配がして、ふと気づくと壁にはぎっしりと金網のカゴが生め込まれ、中には体毛の真っ白な小動物たち、ネズミ、ネコ、そしてイタチが種類ごとに入れられている。彼らはあきらかに実験動物で、ただの動物だ。忍者じゃないし言葉もわからない。しかし何故こんな施設が……。あの動いた影は動物じゃないのか……?

 いつのまにか島の反対側に出た。そこは小さな街で、ひとつの建物に総ての公共施設が一緒になってそこで共同生活をしている。その辺にいた少年にイタチのことを聞くと、 「田辺君が茶色いのを1匹だけ飼ってたよ」 田辺君のところに行くと 「秘密で飼ってたんスけど、貴重だからって女子大の宮田先生が預かってきました」 女子大? 女子大はどこだ。

 公共施設の狭い廊下を歩いて探すと、女子小学校室があって生徒が授業中。女子高校室もある。女子大室があって講堂になっているが誰も居ない。女子闘牛室があって中では伝統の闘牛が行われてるんだろうけど、見る必要は無いと思っていると向こうの部屋から「田辺先生はこっちよ」と手招きする女性教師が居る(このヒトは現実世界で知ってる某おばさん)。

 そこは職員室で、その女性教師が田辺先生を紹介してくれる。初老の男性がイタチの研究をしている。彼に聞くとこの港の炎はカモフラージュで、本土からの攻撃を逸らす為だそうだ。この島の子供たちは何も知らないが。地下水道の秘密についてはこちらの目をじっと見るだけで教えてくれない。それでイタチはどこにいるんですか!? 「あれは逃げて行ってしまったよ。いるとすれば三宅島か……」 三宅島を見ると溶岩あふれる活火山で、生物が住める環境じゃない。 「……忍者軍団なら、東京だ」

 東京?

 これは夢か。

 ……と気づいて、目が覚めた。いいところで終わってしまった。本土がどうなってしまったのか知りたくて2度寝して夢を継続しようとしたが、一応成功はしたもののストーリーは進まなかった。惜しいことをした。

■何食べたか憶えてない。


992313(カレー)
 中国語でクラスメイトだった韓国人のコから電話があって、日本語で助けて欲しいとの事(選考は日本語で副専攻が中国語)。貿易会社で日本語−韓国語−英語の翻訳アシスタントのバイトを始めたのだが、最初の仕事になったファクスの翻訳からしていきなり出来ないという。まあ最初だからねえ、と思ってよくよく聞いてみると、まず解らない字が「有難う」。ヨウナンウ? アルムズウ? なるほどこりゃ教科書じゃひらがなに開かれてるもんなあ。現実社会で通用する日本語教育をするには、やっぱこの辺のフォローも必要だろうと強く思うところですよ。それに "Hard to exist, therfore thankful" と語義を説明することが出来るから、単語の理解も深まるだろうし。

■朝インスタント味噌汁。■昼サンドウィッチ、ツナ&トマト。シヴィックシアターの裏のランチバーで。■夜カレー、フードアリーのインド料理ブースのん。辛い。■深夜カレー、ハインツのレトルトパウチ。しかし最近カレーばっか喰ってますが、ハインツのレトルトはニュージーにおいても激安の上に味もそんなに悪くないんでついつい食べちまうのよ。冷蔵庫の中は空っぽで牛乳すら無く、しかたなく開けて1週間ぐらい経ってたワインを一緒に飲んだんだけど、この少し酸っぱく・安っぽくなった味が異常にレトルトカレーにあう!

 日本食は支配者階級がステータスとして米食に執着した結果、油・砂糖・香辛料に乏しい土地でいかに米を美味しく食べるかを目的として発達してきたそうなんですが(その結果がガイジンに言わせりゃ醤油味のオンパレードであり、また小指の先ほどの海苔の佃煮でどんぶり飯が消えるというある意味グロテスクな食習慣)、そう考えるとカレーつうのは日本食史に突如として殴り込みをかけ瞬時にして帝王となった、空前絶後最強最後の「日本食」なのかもしれませんな。米とのバランスの良さよ! つうか理屈抜きに旨えよカレーライス!


992312(ふ)
 CNNはヒュンダイ (HYUNDAY) を“フンダイ”と発音するのは止めれ。このアメリカ訛りだけは許せん。つうか聞くとへなへなーとなる。フンってなんだよフンて。Y入ってるだろ! BBCじゃキチンとヒュって言ってるぞこの2億5千万総言語障害国家野郎!

■朝食べず。■昼ミューゼリバー。■夜焼肉喰い放題22ドル。肉は確かに低質だが、まあ喰えるんだから良し。


992311(ちぇ)
 オークランド大学日本人学生が30人ほど集まって、バス借り切ってヘンダーソンの某日本食貸切飲み邦題喰い放題の腰が抜けるほど楽しげなパーティがあったのに、わけあって参加できず。11時過ぎに2次会にちょっと顔を出したが余りに疲れていたので少し飲んで30分ほどで帰る。ちぇ。

 しかしニュージーランドの大学では特にマイノリティでなんの正式なクラブでもない日本人学生が、あそこまで集まったのは大学史上初では。逆にいえば人数が少ない(100人以下)からこそ、あそこまでまとまりが良かったのかも。高校の頃のクラブ活動を思い出してしまった。しかしまあ、主催者のその実行力だけは評価できる。

■朝食べず。■昼食べず。■夜カレー、フードアレイのインド料理ブース。■深夜ハイネケン、テキーラ2、ミドリのレモネードで割ったのん。


992310(某さんを送りに)
 朝、某さんを送りに空港へ行く。最後の最後の30秒前まで、いつもの下らん会話をしていたような。

 行ってしまったな。

■朝食べず。■ブランチ 空港のサンドウィッチ、サーモン。酸っぱかった。■夜ベトナム料理。


992309(最後の日常)
 昼過ぎまでネットに繋いでいたが、眺めているだけで何もアップロードせず。

 窓の外のオークランドは、久しぶりの晴れ。少し厭わしく感じる。シャワーを浴びたあと、ゆっくりと、念入りに、紫外線防護クリームを塗ってゆく。アジア人は皮膚癌になりにくいと言うが、白人と比べての話。南半球でももっと南極に近い地域では、外出禁止令が出ているそうだ。

 外に出る。観光客であったら顔をほころばせずにはいられない、いかにもヨーロッパ的な木漏れ日も美しい陽気なのに、命の危険を考えなければならないとは。

 大学に直行して、とりあえず薄汚いカフェテリアで不味い昼食を買う。ここに座れば誰か話し相手でも見つかるかもしれないと思ったからだ。誰も居なかったし誰も来なかった。

 きのう偶然手に入れた文庫小説をさらさらと読む。世界的に有名な日本人作家が晩年婦人雑誌に連載したもの。彼の本を読むのは恥かしながら初めて。話の内容はともかくつらつら読めるが、アパートでベッドやソファの周りに5,6冊の読みかけが転がっていることを思いだし、息を吐く。

 不味い昼食は食べ残し、顔を上げると空はすっかり曇って風がある。寒さに気づいて思わず顔をしかめる。そんな晴れても曇っても納得しない感情が、馬鹿馬鹿しくなる。

 大学のジムに入って1時間半ほど。ここでも知り合いに合うことは無かった。マシンに体をもたせ掛けたまま、ぼんやりと時計を眺めて、時々思い出したように体を動かす。外に出ると某さんと某さんがカフェに居た。やっと人に逢えた。

 明日、ニュージーランドの大学生活で最大の友人であった某さんが、全過程を終了して帰国する。彼と過ごした2年間の日常が、あと1日で終ろうとしている。彼が帰国してしまえば、恐らく2度と会うことは無いような気がする。お互いにそんな性格だし、そういう友人関係・友情というものが我々にとって最良であることに、僕は納得している。無常という言葉を知っている。

 ただそれでも、いや、だからこそ、か。きょうという日が、最後のこの日が、あまりに日常的なのが厭で厭でしかたが無い。

 帰国する某さんとは、11時過ぎにダウンタウンのホテルのバーで会った。夕食を摂らず空腹の胃が、カクテルのアルコールを過剰に吸収する。喋った話題といえば、まったくいつも通りの下らん事だった。

■朝カップコーンスープ。日本製(クノール)。やっぱ甘味が違う。ひょっとして合成された甘味かと勘繰ってしまう。■昼ウェジーズ。ウェジはポテトフライの一種で、半月形の厚手のんをよく揚げたもの(日本ではなんつうのアレ? あるハズだけど)。サルサソース+サワークリームとかかけて食べる。大学のカフェでは標準的な昼食としてカウントされるが、まあ揚げたてはそりゃ旨いかもね、というもの。■深夜菓子パンと袋の塩ラーメン。聞いた事も無いブランドのんをNZの日系食品店で激安セールしてた。冷蔵庫にゃ酒しか入ってないので具も無し素ラーメン。不味い。


992308(四川料理)
 某さんの試験が終ったんで昼は飲茶。半年間このメンバーで飲茶に行ってたけど、今回でそれも最後。卒業ですな。ぼかああと半年ありますが。

(オークランド食事情報)そんなわけで今回は少し高いとトコに行こう、つうことでエリオットストリートにある 龍舫(ドラゴンボート)。店内はそれほど大きくないけど非常に綺麗で、キチンとしたレストラン、という感じ。夜食べに行ったらスカイシティの明苑に次いで最高級の部類に入るんじゃないかと思う。

 ところが。うーん期待しすぎたんか、それほど美味しいもんが出てきたわけでもなかった。いつものシューマイとか揚げ物を、いつもの味つけで食べただけ。隣の席を見ると見慣れない豪華なもんが置いてあったんで、たまたま品がまわってこなかっただけなのか。値段は他のところより30%増してな感じ。マンゴープリンは缶詰のシロップの味がして残念。かなり残念。うーん飲茶は結局、どこ行っても味は殆ど変わらないってことか。

(オークランド食事情報)夜は夜でメンバーを入れ替え、男3人で四川料理を食べに行った。ちょっと遠出をして、空港の向こうにあるマヌカウシティにあるレストラン。名前度忘れだけど、マヌカウシティの中心部にあるスーパーの筋向いにあるわりと大きな建物。ちっちゃい街なんで間違えようが無いでしょう。

 わざわざここまで来た目的が、「魚香肉絲」(ユーシャンロース)食べたい! という欲求のため。魚香肉絲は一応四川料理だが、北京ではチンジャオロースと同じく庶民料理になっており、去年僕も当地で良く食べていた。北京のモノは細切りの肉とニンジンとかタケノコとか数種の野菜を、トマトっぽいオレンジのタレで和えた物。これが白いご飯によくあうんだ。あといわゆる「エビチリ」の中国語訳が「乾焼蝦仁」であるとの情報を手に入れたので、それも。ついでに「雲白肉」というのが美味いとの情報も手に入れたので、それも。

 まず前菜(涼菜)として日本でもおなじみ「棒棒鶏」(バンバンジー)。日本では鶏肉とキュウリを甘味噌で食べるのに、出てきたのは鶏肉と短冊切りのネギを、どう見てもラー油にしか見えない油をたっぷりかけたもの。案の定激辛だが実に美味い! ビールが進む! 確かに前菜・あるいはツマミといった感じで、日本のおかずとして食べる棒棒鶏より好きだ。こんど家でも作ってみよう。

 しかし次に出てきたのが地獄。雲白肉が無かったんで店のお勧めというのをとったんだけど、カラカラに揚げた角切りの鶏肉と赤唐辛子の山盛り。鶏と唐辛子の量が5:5。辛い。ひたすら辛い。四川料理は辛いというが、あの棒棒鶏の次にこれはネエだろ。白いご飯も辛さと熱さの相乗効果で口に出来ない。泣きながら喰っても喰っても減らない。しまいにゃなんか左喉の奥(扁桃腺の上の当たり)が痛くなってきて拷問だよこれじゃ。

 やっと魚香肉絲と乾焼蝦仁が出てきたんで、ちょっと喉を休ませてから、そっちにかかる。魚香肉絲は北京のものより色が濃く派手さにかけるが、味も濃くてレストランの料理らしい。乾焼蝦仁はなんとなくそんな予感がしてたけど、ちっともエビチリじゃなかった。蝦は丸ごと頭つきで、辛しょっぱい茶色いソースで焼いたもの。しかしまあ魚香肉絲、これで白飯が進むこと進むこと。男3人でサラダボウルみたいなどんぶりに入った白飯4杯ほど行けました。これほど喰ったのは久々。なんか食べ終って思わず「疲れたな」と口に出てしまう食べっぷりでしたとさ。

 そんなわけで棒棒鶏と魚香肉絲は非常にお勧め。

■朝シリアル。■昼飲茶。■夜四川料理。


992307(テレビモティベージョンが)
 大学も終わったことだし今月はテレビ強化月刊として日記つけてるんですが、きょうは焼肉にウツツ抜かして、ソプラノロー&オーダー:スペシャル・ヴィクティム・ユニット も、それに スタートレック:ヴォイジャー の新シーズンプレミアも見逃したっ! あーやっぱテレビに対するモティベーションが下がってるなあ。イカンよイカン。

■朝シリアル。■昼ハンバーガー、ウェンディズのスパイシーチキンバーガー。■夜焼肉、カジノ近くの韓国料理 味家(みが) にて。久々に真露を飲んで気分が良い。


992306(カキ)
 テレビでカキ料理の特集やってる。ああカキ喰いたいですなあカキ。ベイオブアイランドの秘密の漁場で獲れた馬糞みたいにでっかいのを手ェ血みどろにしながら鉤でこじ開けて海水ですすいで生でちゅるちゅるっと (焼いてもええがな) ええですなあ磯辺で火ぃ起こして網の上に置くと縁からじゅうじゅうと泡が立ってきて、しまいに控えめにパクっと貝が開いて (まるで今喰ってきたみたいに言うとんな) ……いや、実際やったことないんで想像だけで書いてますが (しかしあの貝はどんな貝でも焼けば開くんか) いやそりゃ開くでしょうハマグリでも開くし (なんで?) えっ……と。うーん、中の空気が膨張して (海に入ってたモンになんで空気が入っとんねん) 浮きぶくろ? (浮かんわ。しかし腐ってるヤツは開かへんねやろ?) あ、そしたらありゃ生きた貝の最期の断末魔とか (火あぶりやしな) あの熱じゃ開けたくもなるでしょ (あーちょっと暑なってきたなあちょっと開けとこ) んで開けたらうわ外のほうが暑っついやん! て。

■朝シリアル。■昼なに食べたか憶えてひん。■夜菓子パン。


992305(映画:スペースカウボーイ)
 午後にちょっと晴れただけで、あとはずーっと雨か曇り。

 きょうは ガイホークス・デイといってイギリスやNZでは年にいちどの花火の日。なんとNZではこの日以外は花火やっちゃダメ、という事になってるらしい。アメリカの独立記念日もそうか。そんなわけで脳ミソだけなら年がら年中花火上がってるようなお茶目さんたちが盛り上がること盛り上がること。交差点のまんなかに車でネズミ花火投げつけたり、ショッピングモールに入ったら火薬の臭いが充満してたり。オマエらテロリスト志望か。これわねえ、マリファナやポルノと同じで取り締まると逆に先鋭化するってヤツじゃないですか? 日ごろあんなお茶目さんたちの鬱憤溜まりっぱなしにしとけば、そりゃきょうに限って火事にもなるって。

 映画 スペースカウボーイを観た。感想。最近 人類月に立つ をビデオで観てテンションが上がってるんで、もうガンガン泣きまくりかと思ったが……ナニコレ。なんか全然ダメじゃん! 設定のアラは無視して観てあげようと思ったけど、本筋の感動のほうもこおじゃあダメだよダメダメ! もっとこう、「宇宙に上がる」っていう昂揚感が感じられないとダメじゃん! 前半の地上部分もまるでドリフみたいなギャグがダラダラ続くだけで、ちっとも宇宙に向けての加速になっていない。感動の焦点が1本に絞られてない。人工衛星の謎が明らかになるシーンは SFX と相成ってゾクゾクしたけど、そこまでの描写がキチンとツボ突いてたら、もっともっとキたのになあ。ああんもう。ダメ。

 加えて痛いのが、BGMの欠落。なんか異様に目立たないぞ音楽が。「人類月に立つ」はあの音楽が相当効果的であったことを思い知らされる。それから老人4人組のNASA発登庁シーンでかかる中途半端なラップはなんだ!? タイアップミュージックか? こういうまるで日本のメディアみたいな悪しき風習はやめてくれ! 一応はディグニティってもんがあるだろハリウッド映画よ!

(テレビ感想)アニメSFシリーズ フューチャラマ "Why Must I Be A Crustacean In Love?"      知的なザリガニ型異星人ドクター・ゾイドバーグが唐突に繁殖期。トサカを立てて奇行を働く。フライ(主人公)たちはドクターの母星に向かい繁殖の儀式に巻き込まれる      ネタは異星人セックス。ドクターの発情期暴走ギャグは、スピード感に加えてシンプソンズでは出来ないデタラメさがあって、久々に爆笑できた。モンスターに驚いた妊婦から子供がボトボト落ちたりとか。全体の繋がりを見れば、まだまだシンプソンズ全盛期のドライブ感は無いけれど。

 主人公たちの年齢を20代に設定したフューチャラマはシンプソンズより対象年齢が上にあるらしく(シンプソンズには子供と大人は出てくるが、その中間が殆ど出てこない)、セックスに関してある程度直接的な描写やセリフも出てくる。サウスパークのような過激さでなく、一般の大人向けシチュエーションコメディと同程度のもので、これはこれで面白い。SF設定によるデタラメなギャグの中にある程度のセックスを含ませると、逆に主人公たちの“日常感”が強くなる。その日常とSF的未来のギャップが、またギャグになる。

(テレビ感想)アニメギャグシリーズ サウスパーク #54 "Cherokee Hair Tampons"      カイルが持病の肝臓病で危篤。親達は“自然医療”を信じ込んでしまい、スタンは独りマトモな解決策を探す……誰かの肝臓を移植すればいいのだ!      サウスパークの過激なギャグに彩られたプロットの芯となっているのは、やっぱり「我々の良識」だと思う。保守でも革新でもない、右でも左でもない、資本主義者でもエコロジストでもない、我々の良識。

 しかし今回のエピソードでは、その良識が前に出すぎていた。自然医療を盲目的に信じてしまう親達の蒙昧さをギャグにして、主人公には科学的に正しいことをさせる。そして最後には自然医療師は“成敗”されてハッピーエンドとなる。こういったストーリーラインが全面に出て、どギツいギャグは味付けにまわっている感じだった。

 そして、最近のサウスパークにはこのような現象が多く見られるから、僕は、サウスパークも落ち目だな、と思うのだ。自由と人間性をテーマとして謳い上げた映画版は素晴らしかった。十分に練り込まれた演出とギャグがなされていたから。しかし放送時間も製作期間も短いテレビの1エピソードでは、道徳がヘタに前に出てくると鼻についてしまい、結局これもシンプソンズと同じなのか、と思ってしまう。

■朝食べず。■昼カップやきそば“UFO”中国大陸仕様の輸入品。ホイコーロー味だがホイコーロー自体食べたことがないんで美味いんだか不味んだか。■夜ケバブ。ミッドシティの店で買い食い。ホットチリソースで辛い。■深夜カレー、ハインツの日本向け業務用レトルト(ニュージーで製造してるんで超低価格)だが、久々に鍋で自炊した飯が美味い。


992304(ききみみずきん)
 民族混成社会のニュージーランドであるけれど、共通語は当然ながら英語のみ。だから各民族の人間が各民族の言葉で会話をするとき、この社会は一瞬にして、閉じてしまう。言語によるオープンな密室ができて、まわりの異民族は事実上、景色の一部になる。

 そんな世界で、英語以外のローカル言語を習いはじめちゃうと、ちょっぴり複雑なことになる。本来は雑音でしかないハズの閉じた民族の無防備な言葉が、たまーに理解できてしまう。まあ、要するにですね。向こうから歩いてきたとっても可愛げな韓国人の女の子3人組がすれ違いざまに「っあーー腰いてェ」とか言うの聞こえちゃうと、非常にゲンナリくるんスよもう。あーイメージが崩れて行く。韓国語なんかわかんなきゃよかったのにぃ!

 日本語を理解する他の民族のヒトは、この国でも多い。日本人は特に自戒すべき。みんなわかってるんだから。

(テレビ感想) ホラーSFシリーズ X−ファイル 第7シーズン第1話 "The Sixth Extinction Part II"      スカリーはアフリカで異星人の宇宙船の残骸と思われるものの調査を続けるが、周囲では陰謀奇妙な現象、そして殺人が。一方ワシントンで精神病院に収監されているモルダーは、スキナーに助けを求める      好きなシリーズだから言いたくはないが、だらだらと展開するだけでなんの見せ場も無かった感じ。謎はストレートに深まるだけで、ハっとさせられるようなトリックや謎解き、大転換は無し。画像の見せ場も特に無しだけど、強いて言うならテントの中を虫が乱舞するシーンか。短いが良く出来ていて、どこから合成なのかわからなかった。これは3話連続のエピソードの中編となるんだけど、だとしたらなおさら、シーズンプレミアとしてはちと弱すぎるのでは。次回を観る気が無くなってくるヨ。巨大な謎が解き明かされて行くのも興味深いけれど、X−ファイルの本質はやっぱり、1話完結の、それも「お笑いエピソード」にあるのだ。

■朝食べず。■昼シリアル。■夜インドカレー。アルバートストリートのフードアレイで。


992303(使いの駄賃)
 某さんと焼き鳥なんぞ喰ったあと、なにげにカジノに入ってなにげにスロットに20ドル入れたらクジラさんが5個並んで140ドルぐらいになって「よしココで止めるんだ健悟! 今足を洗えば100ドル楽しい買い物ができて、それで十分だ。欲を出したら負けだ! いーかギャンブルに負けるんじゃない人生に負けるんだ!」と右肩から聞こえる声に素直にしたがって止めた。しかし案の定左肩からは「もちっとやっとかない? ねー? いーじゃん。ねーねー? カネ欲しーしさあ。ねー!」という声が聞こえ続けてくるわけで内心ムラムラとして浮き足立ってきたものの、ソレを制したのは某さんの「しかし日本円にしたら1000円で6000勝ったんと同じやろ。お使い行ったら貰えそうなカネやな」との一言。そーでした。ちくしょう円高よ、いい夢見させてくれたわい。

 ともあれこれで夏物の服が一着買えるんだな。

■朝昼なに食べたか憶えてない。■夜焼き鳥、某焼き鳥屋で。


992302(ソプラノ)
(テレビ感想) マフィアホームドラマシリーズ ソプラノ #14 "Guy Walks Into a Psychiatrist's Office" 第2シーズンプレミア(第1話)。これは完全なスタンドアップエピソードだった。前回持ち越された謎がひとつ解け、それを軸に各キャラクターの現在の状況・人間関係が紹介され、そして新キャラがひとり紹介される。連続劇としての体裁を整え直しただけで特に見所となるシーンや重要なテーマは感じられ無いけれど、逆にいえばキレイにまとまっているということか。

 しかし、オープニングシーンとエンディングシーンの絵は素晴らしかった。オープニングはBGMに載せて各キャラの現在の様子が流された最後にベッドに入る主人公トニーと妻カミラが、エンディングではダイニングテーブルに2人だけで座る日常のトニーとカミラが静かに写される。両シーンとも、セリフ以上に2人の動きや目線が絶品。行き会うだけで決して交差しない視線は2人の心理をなによりも強く感じさせるし、また夫婦間のコメディとして笑えもする。そして、このふたつのシーンに、シリーズ全体のテーマである「ファミリー」が込められていると思う。

■朝食べず。■昼シリアル。■夜菓子パン。


992301(飲茶 タイ料理 映画:洗澡)
 テスト終了。今回は日程が早かった。

(オークランド食事情報) テスト終った足でそのまま飲茶。珍しく歩いていけるシティ周辺でなく、郊外のグリンレーンにある食為先飯店。グレートサウスロード沿いにある(と思う)。店は繁字体の中国語では「廳」だけど、まだれの中が麻雀のテンパイの「テン」ね。

 見かけは普通っぽい、というかちょっと寂しいけど、中に入ると意外と広くてしかも平日なのにほぼ満席。こんなところにこんな店があろうとわ。味は良いほうだけど、特筆するようなモノは食べられなかった。まあ、こんなもんかね。6人で行ってビールも飲んで20ドル。ビールを抜いたら15ドル程度だろうからそれでも少し割高か。しかしあの満員っぷりはやはり僕が食べ逃したなにか美味いものがあったのか、それともただ単に立地が良いだけなのか。

 夜はタイ料理。たまには中華や韓国料理以外も食べようと。店はニューマーケットにある スコータイ(Shkhothai)。カイバーパスに少し入ったところにある。そういえばスコータイ王朝なんて高校の世界史で習いましたな。どういう意味なんだろ。

 わりと高級な店っぽく、インテリアは凝ってていかにもタイい雰囲気。しかし味のほうわ……と言わざるを得ないモノが出てきた。またメニュの選択が悪かったといえばそれまでなんだけど。前菜はこってりした揚げ物・煮物+リンゴ。それのみでは悪くないし、リンゴは確かにスッキリする。エビ入り炒飯もまあ、良い。しかしその後のナントカカントカ(タイ語の名前なんか覚えられるかー!)が、ちょっとダメだった。ビーフと野菜の炒め物に独特のソースをかけたものなんだけど、そのソースがもードロ臭くってさ。ちょっと鼻が。これがタイの味なの? 確かに日本で言えば川魚のわたの香りとか、そういう表現もあるけど後注:と言ったら「本当に良い川魚は綺麗なコケしか食べないからドロ臭くない」とツッコまれました。うっせーこの雄山気取りが!)。これで炒め方が特徴ある美しいものならまだ許せるんだけど、その辺のチャイニーズレストランにありそうな雑なブツ切り。うーん。あの臭いはなあ。僕がタイ食べなれてないだけなのかなあ。

 ふざけ半分でデザートを頼んだら、いちごのかき氷が出てきた。盛り付けもまんま日本のかき氷なんだけど、唯一の違いが上にトロピカルフルーツのスライスがぺたぺたと乗ってるところ。フルーツの甘味といちごシロップの甘味は合わないよ。コンデンスミルクでもかければ夏場はそれだけで売れるかもしれないのに。

 そのままニューマーケットのアート系映画館 リアルト で映画。中国(大陸)映画 洗澡(しーざお/英題:シャワー)。こないだのオークランド国際映画フェスタで見逃していたのんだけど、最近ココで他の何本かと一緒に始まっていた。      北京の下町の風呂屋(浴池)を営む老人と、知恵遅れの次男。広東で結婚しビジネスをしていた長男が戻ってきて      という設定で繰広げられる、様々な下町人情模様。

 感想。なんか、ありがちな描写の多い人情モノと言っちゃえるのかもしれないし、ネガティブに言ったらなんでも言えるけど……そんなん止め。素直に、すっげえ良かった。出てくる人が、物が、景色が、すべて暖かく、善良で、何故かひどく懐かしい。

 去年の冬に北京で生活していた頃、僕もいちど風呂屋に入ったことがある。映画みたいな下町伝統的なところじゃなくてもう少し商業的になったところだったけど、観てるとそんな思い出が美化された上でオーバーラップして、北京生活というものが、映画のように暖かくて素晴らしいものであったように思えてくる。映画の真のテーマも、僕にはこの個人的な体験が重なり曇ってしまい、見えていないんだろう。ただ単に思うのだ。あーもういちど北京に行きたい! 北京で生活したい!

 ところで。イタリアだかどっかの有名な歌、「オーソ〜レ・ミ〜ヨ〜!」つうのが劇中で歌われるんですが、その中国語訳が「我的太陽」。おおなるほど言われてみれば、ソレは sol で太陽か、と納得。またひとつカシコくなりまちた。

■朝ジュース。■昼飲茶。■夜タイ料理。




意見・批判 くださいな。
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