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No.49 | 001016 - 001031
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圏外日誌
The Un-Earthly Reports
99年 22月 後期


992231(日本語と韓国語)
 韓国語で「丸い」を意味する言葉が、「どぅんぐるだ」だと知る。「丸くする」は「どぅんぐりだ」。最後の「−だ」は終止形の語尾。おおすると日本の「ドングリ」の語源は韓国語の「丸いモノ」なのかアアッ!! と一瞬血迷うがコンマ5秒後に冷静に考えてみりゃドングリ楕円形だし語意もどー考えたって「どん栗」だよなあ。つう事で冷める。ここで冷めないで突っ走しり何でもかんでも似てる似てる言い始めると、言語学トンデモの世界に入っちゃうんだろうなあ。だってビックリするもんこういう類似って。

 もちろん韓国語と日本語は文法的には同じ語族に入るし、単語の関連もかなりあるみたいだけど、だからこそ安易には結び付けたくないっつーか。例えば「奈良」の語源が韓国語の“国”を意味する「なら」だっつうのは、ちょっと支持するには堅い根拠が無さすぎる。奈良を奈良と名づけた時代には韓国語が渡来民の使う高級国際語として通用していたんだろうけど、それなら逆にもっと複雑な単語をもって名付けるんじゃないかと。今なら英語バリバリの国際ビジネスマンが新商品のイスに「チェアー」って名付けるようなもんでしょソレって。あ、まて。奈良の名付け親が日本語しかできないけど外国かぶれなワナビーで「韓国語ってカッコイイじゃーん! 響きがイーよね響きが!」とか言ってたなら、可能性もアリ、か。……案外そうかも。

 韓国語で「葉っぱ」は「い」。南のほうの中国語で「葉」は同じく「い」と発音される。これはひょっとしたら、関連性があるかも知れない。日韓の漢字の発音は現在の北京語発音より広東語とかの地方語(といったら失礼か)発音に近いのだ。うーんでも韓国語のいは固有語(漢字があてられないもの)だし、これも怪しいかなあ。

■朝シリアル。■昼コンチネンタル社の2ミニッツ・ヌードル、シンガポールヌードル風味。袋面で、鍋で2分茹でたあと湯をざるで切ったあと、調味料を混ぜるというもの。味はこのテの中ではかなりいけるほう。■夜パスタ。


992230(人類 月に立つ)
 風邪なかなか回復せず。昼間は大学図書館で勉強するフリをするが、辛いだけで集中できない。早めに切り上げてアパートに戻り、ベッドに入る。録りっぱになってる最近の海外ドラマ新シリーズでも消化しようかと思ったが、ここはひとつ、昔のテープから From the Earth to the Moon − 人類 月に立つ を引っぱりだして、ココロの洗濯。1年ぶりぐらいに観たが、だっぱんだっぱん泣く。あー涙腺スイッチ入っちゃったよ。第1話と最終話だけ観て泣き疲れてきたのでさすがに止め。第1話のヴィジュアルと音楽の昂揚感もいいけど、最終話は登場する各人物ひとりひとりに最低ひとつは泣かせるセリフがありますな。

 「テレビドラマ」というものの、ひとつの理想のカタチであるこのシリーズ。120%楽しむには、やはり少しでも宇宙やSFに関心があったほうが良いな、と。医療ドラマや法廷ドラマだけでなく極限世界或いは架空世界を描いたSFを知っていれば、このシリーズの感動の焦点がどこにあるのか、よりはっきりと感じることができる。70年代後半に生まれ、中学の頃にテレビのスタートレックからSFに入った僕には、「宇宙」といえば未来の架空の世界だった。だから、このシリーズにある「ホンモノの宇宙」の描写が、逆にセンス・オヴ・ワンダー、SFそのものとして感じられたんじゃないかと思う。これは、地上を舞台にしたドラマには味わえない感動。

 まあともかく日本で今これ読んだ人間! SF好きだろうが海ドラ好きだろうがカンケーねえ今すぐビデオ屋に走ってレンタルGO! 字幕版借りろよ!

 宇宙といえば。ISS・国際宇宙ステーションは、明日の打ち上げで遂に飛行士が常駐するようになる。このプロジェクトも後年、きっと同じようなドラマ化されてもいいんじゃないかと思う。もしも、このステーションが将来の宇宙開発の大きな礎になれるのなら、の話だけど。計画がしぼんじゃったら、残念ながら忘れ去られるのみ。

■朝シリアル。■昼ミートパイ、「ポンソンビー・パイ」のミンチ味。味も素っ気もねえ。ついでにシピングボトルに入った清涼飲料 "G-Force" オレンジ味の中蓋開けたら、合成着色料のオレンジがべっとりアブラっぽく浮いてた。一瞬戸惑うが、外蓋をきっちり締め直しガーっと振って、飲んだ。俺もニュージーランドに慣れたよな……。■夜菓子パン。■深夜ラーメン。


992229(白いマンマ)
 風邪養生で寝てました。

■朝食べず。■昼親子丼、某日系弁当屋で。■夜ビーフカレー。某日系ラーメン屋で。ビーフがでかい。きょうは病人だったんで自分で作らず近場で外食(シティに住んでてほんと良かった)、しかも白いマンマがたんとあるもんばっか。

 白いマンマというと思い出す。母親のヒトが子供の頃、某所の親戚のところに家族で行って食事をよばれたのだが、その家の子がふすまをはさんで隣の部屋でこう言ったそうだ。「ねえおかあさん、なんであっちだけ白いご飯なの?」

 その某所は母親のヒトの家と同じ市内だったのだが、そこは台地で水利が悪く、米が出来なかったそうだ。当時の母親のヒトも十分に奇妙な衝撃を受けたそうだし、それを聞いた僕もショックだった。戦後10年−20年のあいだの出来事だろうけど、これが時代っつうモノなのかと。

 ついでにもひとつ伝聞だが、東北地方では戦後何年かも、売買に近いかたちで小さな娘が働きに出されたりしていて、そういった苦労談が三味線弾き語りとして演じられているとか(じょんがら節とか?)。父親のヒトが当の売られた本人によって弾かれる体験物語をどこかの民宿で聞いたのだが、方言で殆ど判らずともそのソウルフルな語りに打たれ、落涙したそうな。

 たった4,50年前の時代の違いそのものも衝撃的だけど、父親のヒト・母親のヒトが、その 50年を生きて体験してきた、というのが奇妙に重く感じられる。僕もあと2,30年たったら、ネットの無かった時代を語って、子供は衝撃を受けるんだろう。


992228(既視感覚・デジャヴュ・ヌルブポフ)
 昔は風邪を引くと決まって同じ悪夢を見てたんだけど、最近は見なくなった。……んだけど。

 きょう未明。風邪こじらせた上にテストがあって知恵熱も併発し、もーアタマがよるんよるんしてる状態なのについついネットに繋いでしまう。んで、ホームページ(って最初に出てくるサイト)に設定してある日本の新聞サイトを読み始めて、奇妙な違和感を得た。……ここに載ってるニュースどれも、読んだこと、ある。この交通事故のニュースも、この地方政治関係の小ネタも、この海外の選挙のニュースも、ぜーんぶ前にいちど、こうやって同じ日付の速報として並んでたのを、1ヶ月以上前・半年以内のうちのいつかに、見たことがある。

 余りの不気味さに朦朧としていたアタマがシャキっとなって(と感じた)、日付を何度もチェックしたり中身のニュースをいちいち確認したり、IE のバグでキャッシュが溜まってたのかと考えて(ありうる話に思えてしまう)一時ファイルを全消去してリロードしたりしたものの、やっぱり読んだことのある内容。これが夢でない事も確か。大脳全般に広がる混乱の中、これはいわゆる「既視感覚」、フランス語で「デジャヴュ」、クリンゴン語で「ヌルブポフ」である、と頭の片隅の常識思考サブルーチンが唱えてるんだけど、今まで感じたものに比べてもそれがあまりに強烈だったんで、なかなか現実として受け入れられんかった。

 いやー今思うと久々に面白い体験をした。頭のテレビデータベースから自動的に スタートレック:TNG の名エピソード "Cause and Effect" (付随してX−ファイルの某エピソードや映画「グラウンドホッグ・デイ」)が参照されて、これは一種のリアルSF体験に思える。時間の輪に微妙にずれて入っちゃったから、前回の体験が何らかの量子パタンとして残存しており、デジャヴュになるのね(って字で書くと無茶苦茶)。これからは熱が出るたびに、悪夢の替わりに強烈なデジャヴュを見られるようになるんだろか。そうだと嬉しいなあ。しかし脳って面白い。

 ……ところで昼間は上記の通り、某教科の期末試験でした。ええ風邪ですよ。出来ませんでしたともフフフ←涙目。

■朝ハッシュブラウンとオレンジジュース@大学カフェテリア。あそこのハッシュブラウンはジャガイモにサツマイモ(クムラと呼ばれるNZ在来種)が混ぜてあって、不自然に甘い。■昼韓国食堂ポクチョリ in ローンストリート。ブル豚コギ飯、コッチュジャン味。量が少なくて大して美味くもなく、それで9ドルとは何事か! ■夜サンドウィッチ。カフェ B&B で買っといたもの。不味い。


992227(1本の木が消えた日)
 きのうの夜急に喉が痛くなったかと思えば、きょうはスッカリ風邪。あーやだやだ。

 オークランドのランドマーク、ワン・ツリー・ヒル、その名の通り丘の上の一本の松が、きょう解体されたそうだ。相当傷んでいたらしい。しかし歴史的な街の象徴がなくなるっつうのに、全然盛り上がりもしなけりゃ悲しくもならんのはナゼ。

 風邪なんでこの程度で。

■朝シリアル。■昼ミートパイ、メキシカン味の安いヤツ。■夜コンチネンタルの簡単ライス、インディアン風味にマシュルームやらちょっとつけて。風邪で料理もダルいんですよ。


992226(中国語で値引き交渉)
 うっわー、きのうの日記、ダサいし軽率。てなわけで書きかた少し修正し説きました。軽率さは直ってませんが。

 ところで、

日本語で接客するのが辛いと思うか?
それを中国語でしてみろ、
地獄だぞ。

 そんな機会があったのです。ちょいと某所で売り子をやったんだけど、台湾系のおばちゃん3人組が来たので翡翠のアクセサリを薦めて、リップサービスのつもりで、じぇーが、へんぴゃおりゃん。いぇぶーぐい(コレ、トテモ美シイ、ソレニ高クナイ)。と言ったが最後、おばちゃんレジに詰めより「負けろ負けろ負けろ負けろ」と念仏のように唱え出す。勝手に電卓を叩いて希望価格を提示し交渉をはじめる。「15%引け!」「3つ買うから負けろ!」「端数は切れ!」「米ドルで払うから負けろ!」 やーめーてーくーれー! 当店は5%割り引きまでしかやっておりません! と言うと、アンタじゃダメっつう顔して別の売り子を捕まえしゃーしゃーと交渉しようとする。僕でさえカタコト中国語なのに、他の誰が喋れるちゅーねん! 英語しゃべれーッ……

 っとキレそうになって、思いなおした。これ、無論中国の交渉文化もあるんだけど、よく考えたら、日本人が台湾や中国、アジアに行ってやる買い物と、そのまんまおんなじなんだな。僕も去年、北京の秀水市場なんかで、一生懸命やってた。カタコトの日本語を操るアジア人相手に値切りまくる。これ、やってるほうは楽しいゲームだし、やられるほうも商売だから割りきってやってる。

 今回は、それが逆になってしまった。台湾からニュージーランドに海外旅行に出かけた彼女らは、現地の店で安いアクセサリを見つけ、更に中国語カタコトの売り子に出会い、ま、当然のように始めちまったわけだ。僕が日本人で、心の準備が出来てなかったのはウカツ。こっちが向こうで値引きをする以上、向こうがこっちに来て値引かせることもある。コレ対等な関係の証しアル。

■なに食べたか憶えてない。


992225(チベット仏教て、ヘンだ)
 アリー マクビールをぼけーと観てたが今回はかなり面白くないんでチャンネル変えたら、ニュージーランドのネパール系(?)移民から、チベット密教のリンポチェ・ラマの転生が出たっつうドキュメンタリをやってた。……ほんと?

 肝心の選定までの過程を見逃しちゃったんだけど、確かチベット密教の活仏の転生ってのは、転生前の活仏の遺言に残された場所にいる子供を使者が探して、前世のことを憶えてるかどうか簡単なテストをして選定するんだよな。実際のところ、裏では何らかの政治的な取引か、それでなくても恣意が働く協議のようなものがあると思う。てニュージーランド移民から活仏を選んだのも、実はチベット密教を海外に広くアピールする狙いからきたのかもしれない……と、ついついチベット密教陰謀説を立てたくなったり。

 ニュージーランド人を含むヨーロッパ人のチベット密教びいきは相当で、コメディダーマ&グレッグでは、ヒッピー親父が、「自分がダライ・ラマの転生なら善かったのに」と思ってたというネタがある。ユダヤ人なのに。そんなジョークでなくワリとシリアスに、アメリカの少年が活仏になってしまう映画があったし、医療ドラマ シカゴ・ホープ でも同じテーマのエピソードもあった。そんなフィクションを、現在アメリカテレビ界ではよくあることだけど、「現実世界が真似した」のかもしれない。海外から活仏を出せば絶対テレビに取り上げらて、各国視聴者の親近感を生むし、絶好の資金集めの機会に繋がる。カネの使用目的が聖であれ俗であれ。

 んでもまあそんな陰謀説はさておき、選ばれてチベットに連れて行かれた少年は、結局それで幸せなのだろうか? 彼は兄弟と共に完全なニュージーランド人として生まれ育ったわけで、喋られる言葉は英語のみ。家にはテレビが、玩具があり、学校には友達がいる。自由がある。それを突然、「運命だ」言うて1万キロ彼方のインドに連れ去るつうのは……。まあ、一種の全寮制学校に入学したとも言えないことはないけど……どうよ?

 5歳で定められた人生。彼は母親と高僧から義務と責任を諭され、おそらく今まで知りもしなかっただろうマオリ族の女王(居るんスよそういうヒトが)からニュージーランドの代表として「翡翠の棍」を渡され、数日後には言葉も通じない人々の前で手を合わせている。それを見た母親、複雑な表情で "I think, I am happy" とテレビに向かって言う……。微妙だ。テレビの作り方にも、実に微妙な迷いが見られるような。製作者はフツーのヨーロッパ人と同じように、チベット密教を支持しつつも、どこかで薄々「これは、ヘンだ」と気づいているんとちゃうか。

 中国政府のチベットに対するダンアツとかは置いておくとしても、だ。あのチベット超大好き人権派の人々の描く「理想のチベット」つうのはどんなんなのか。ダライ・ラマがポタラ宮に復帰し、チベット人民を導く国? でもそれってシステム的には、かつて人権ゼロのテロ国家とされたイランなんかの、イスラム宗教原理主義国家と同じとちがうんかなあ。それこそ逆に、チベット一般市民の「信仰の自由」はどうなるのん。

 僕がいちばん気持ち悪いのが、チベットを支持する最たる人々が、自然保護活動をするヒトなんかと同じグループである、つうこと。チベット人はイルカやクジラじゃない。東洋の神秘にという勝手な幻想で宗教を愛護しないで、もう少し、同じ人間として、シリアスに公平に考えて欲しい。ニュージーランドの路上で署名を求めてる白人の顔を見ると、いつもそう思う。ちょっと呑気すぎじゃないのんアンタら、と。

 メモ:チベット亡命政府の英語での呼称「ティベティアン・ガヴァメント・オヴ・エグザイル」(追放状態にあるチベット政府)。なんか響きがカッコイイ。

■朝シリアル。■昼ミートパイ、安いヤツ。中身はスモークトフィッシュ。■夜パスタ。


992224(映画 シャンハイヌーン と 女優 ルーシー リュー)
 風強く寒い1日。まあ湿度が無いからいいし、紫外線照射量も少ないからいいか。

 えっれえ久々に映画を観た。既にニュージーランドでも終りかかってる シャンハイ・ヌーン。長いあいだ誘われてたのでここで観なかったらもう機会もあるまい、つうことで。中身は ジャッキー チェン & ルーシー リュー のアクションコメディ西部劇ですな。あとバディのカウボーイ役でもひとり白いのんがいたと思うが憶えてひん。

 感想。こりゃつまらんかったわい。ワイルドワイルドウェストよりつまんなかったのでわ。清朝の中国人(というべきなのか満州人というべきなのか)+開拓時代のアメリカ人+インディアン(というべきなのかネイティブアメリカンというべきなのか)というキャラ構成で、異文化接触ギャグかましまくりかと思ったのに、結局ぜーんぶ不完全燃焼。ちぇー。

 更に気になってしまうのが、ルーシー リューの、不美人さ。 アリー マクビール に出演してから大ブレイクした中国系女優で、アメリカ芸能界のスタンダードでは「アジア美人」だし、そんなん言わでも十分魅力のある顔立ちなんだけど、アジア系のチャネルやネットで台港の「美人」のスタンダードに観なれてると、いざ映画の画面でアップで観た時、どーもなあ、と思ってしまう。特にビンボ臭い服とか着せると、すっげーあか抜けて無く見える。

 そういやアリーに出演する前の彼女、刑事ドラマ マイケル ヘイズ でメイド役でゲスト出演してたときは、いまよりちょっと太ってて、いかにも「田舎出身」てイメージがピッタリだった。それがほんの3年ぐらい前か? あっという間に彼女が年2本の映画女優(チャーリーズ・エンジェル にも出演)にまで化けたのは、やはり彼女が、いまハリウッドでいちばん演技が出来てる、アジア人女優だからだと思う。白人社会で非白人であることは個性のひとつだし、アリーでみせる彼女の可愛さは、やっぱり顔じゃなくて、英語の演技から来てるんだな。ちなみにこの映画で彼女が中国語で演技するところがあるけど、色気もヘッタクレも無い。

 メモ:ルーシー リューの中国名、「劉玉玲」。

 ところで結構前から困ってるんだけど、「満州人」て表現、差別語? 「満州」って日本がつけた植民地の名前だと思ったから、一応そうかと思ったんだけど……? でも英語でも普通に「マンチュリア」って言うし、実際僕が北京にいたとき友達だった女の子も「私は漢族じゃなくて満州族なの。だからチャイナドレスも持ってるわ」なんて言ってたような記憶が……。ちなみに中国では、少数民族である満州人はカネモチばっかだと思われてるそうです。みんな清朝貴族の末裔だから。

■朝シリアル。■昼ヴェトナム料理@エリオットストリート。昼食メニュでお子様ランチみたいな炒飯だった。■夜パスタ。


992223(夜の道)
16日付から未記入だった4日ぶん、記入しました。実質2日ぶんですが。

 11時過ぎ、メインストリートの一本脇の道をとぼとぼと家に歩く。大きな交差点に当たり、体を電柱に凭れ掛けて信号を待っていると、向こうにも髪の長いアジア人の女性が独り。長い信号。車はもう殆ど通らない。向こうがちらちらとこちらを見ているのがわかるし、こちらも同様にする。変わらない信号。右にも左にも車の影は無い。僕と彼女はほぼ同時に、右足をゆっくりと前に動かし、そして止めた。互いの顔を直視する。一瞬の思考。赤い信号。

 最初の一歩を踏み出したのは僕だった。彼女は続いて、安心したように歩み始める。交差点のほぼの中心で、僕と彼女は、目を合わせる事無くすれちがい、何事も無く歩いて行った。ここでお互いに見つめ合って微笑んだりするのは、互いがえっれえ美男美女だった場合だけである。それにしても長い信号やのう。

 きらびやかなスカイタワー・カジノの横にある地味なコンビニもどきの24時間ショップで、夕食用にカップ麺を買ってしまった。パッケージは中国語、しかも簡体で書かれている。日清の中国大陸向け専用の商品が、なぜか10000キロ離れたニュージーランドで流通しているのだ。2ドル50だけどそれでも利益になるのか。お湯を入れて3分待つと、のびきった麺と味気ないスープの懐かしい味。去年の11月、僕は北京でこれを食べていたんだった。

■朝食べず。■昼コンチネンタルの簡単パスタ、チキンカレー味。■夜カップ麺 大陸仕様の出前一丁(チューチィエンイーディン)香茄鶏茸面(チキントマト味)加倍大碗面(1.5倍)。


992222(再開)
 また1週間もあけてしまった。大学今期最後の1週間だった。忙しかった。ほとんど寝てひんかった。日記は出来る限り書き足そう。生活のペースも修正しよう。あーまだ眠い。

■朝シリアル。■昼食べず。■夜チャンポン麺&餃子、某ラーメン屋で。


992221(カフェ&レストラン "VERVE" )
 (前回より続き)そんなわけで泊まるヒトと午前4時頃まで意味も無く喋ってたんだけど、もうかなり窮った状態になってるらしく喋りがそのまま夢に移行する。何かについて話してたんだけど、いつのまにか書き上げた小論文の内容を日本語訳で喋っている。はっと気がついて「こりゃあかん。いま夢のこと口走ってたでしょネエあーアカンよもうダメ」と言ったところまで憶えているんだけど、次の瞬間にはキッチリ布団を肩までかけた尋常ではない寝相の良さで、朝日のさし込む見慣れた天井を見上げていた。時計は10時を回っている。それでも6時間で起きられてしまうのが凄いというか悲しいというか。

(オークランド・観光メモ) 昼から髪を切りに行かねばならないので、泊まった某さんと共にパーネルでビッグ・ブランチ。久々にヨーロッパ系のカフェでマトモに食事した。店はパーネル・ヴィレッジのコ洒落たカフェ街のひとつ、VERVE。ヴェルヴ? ヴェーヴェ? 発音できん。このテのカフェ、小さくてコーヒーだけ出すような店はまだしも、ちゃんと料理も出すような店になると、客は白いヒトたちばっかり。アジア人はおろかマオリ人も見かけることはかなり少ない。たまに観光客風のカメラ下げたカップルがいれば良いほう。英語がしっかり喋られないと(喋られたとしても)不快な思いをすることがままあるし、だいたいキチンと頼めば一品15-20NZD程度になるのは判ってるので、アジア人の貧乏学生のランチにはなかなかならないのだ。しかしたまには、そんな問題措いといて、雰囲気と味を楽しみたいじゃないか。

 たのんだのはきょうのお勧めに書かれていたパスタとオムレツ。どちらも十分、美味しいと言える。パスタは少し太めの麺(名前忘れた)で、カルボラーナ風。ボウルの中に入ってボリュームたっぷり。マシュルームに白ワインのソースの香りが素晴らしい。オムレツはほうれん草と鮭が入ったこちらも凄いボリューム。パスタに比べれば当然ながら抑え目の味付けで、鮭も融けるように柔らかく素直に口に運べる。ただどちらもやはりヨーロッパ人の胃に合わせてあるのか、量が多すぎるい。食べ終わる頃にはパスタはくど過ぎに感じるし、オムレツは逆に飽きが来る。ここは素直に皿を交互しながら食べました。うーん満腹。

 某さんと別れ髪切ったあと大学行って、カフェに居た某さんに声かけたら暫く呆然と眺められた。そんなに変わったのか!?

 ジムに入ったら急激に眠くなり、撤退してそのまま寝る。

■朝食べず。■昼上記の通り。■夜食べず。えっらい片より具合。1銭も使ってないから経済的といえば経済的。きのうの出費の穴埋めになったか。


992220(中華料理「頂好」)
 大学最終日。そしてエッセイ(いつも訳語がわからないのだが、「小論文」でいいのか?)の締切日。相当寝不足なので総てが緩やかに、かつ破滅的に思えてくる。マクドナルドのバイトがトロくてカウンターに誰にもわからないようそっと蹴りを入れてみたり、英語をチェックしてくれるチューターの態度があまりにも傲慢だったので表向きはこれ以上双方の不快指数を上げないよう笑顔で接しながらも、後ろではそっと彼女の後頭部に向けて人差し指で引き金を引く動作をゆっくりと繰り返したり。

 小論文のほうはもーええわ知らん知らんどうせこないだかなり良い成績とってんだから今回はC−でもDでも受かるには受かる! てなわけで印刷して提出ボックスに投げ入れて逃げ帰ってきた。しかし自分、大学の課題ですら締め切り直前徹夜してギーギー言ってるのに、マトモな社会人になれるんか。キチンとした仕事できる気しない。一生みやげもの屋で売り子でもしてるのがいちばん合ってるような気がする。

 (オークランド・観光メモ)さてそれから。すぐアパートに帰って寝りゃいいものを、思わず某さんに電話して「こっち終りましたけど、どうですか?」などと喋ってしまう。当然メシ喰いに行こうてなことになって、何故か寄せ集まった(ホントにどうやって集まったのか良く解らん)7人で中華料理、「頂好飯店」。英名は Ding How(ディンハウ)。台湾系か香港系かよくわからんが、まあ万遍なく中華料理の店。店舗はシティのアルバートストリートに面したビルの2階にあるのだが、入るには交差するウィンダムストリートかスワンソンストリートからセント・パトリック スクェアに回りこまないといけない。セント・パトリック スクェアは昼間来るとこんなところにこんな広場(たって小さいが)があったのかと感じる、妙に小奇麗に開発された教会の前の広場。

 で、ディンハウ。綺麗に盛り付けられた最上の料理を出すわけじゃないけど、安っぽい品を出すわけでもない、実にこれが普通の「レストラン」なんでしょうな。まず揚州炒飯は店に関わらずあったらディフォルト注文でしょう。お子様ランチみたいな見た目だけど。某さんの鴨! とのリクエストに答えて取った鴨肉は巧く煮てあるのか、かなり肉が厚いわりに臭みが無くて善し。四川蝦球は少々くどすぎかと思ったがアツアツは蝦がプリッとしてて、これにはあがなえない。特別メニュと書かれた別紙に蟹(だい好き! もし甲殻類と結婚するなら蟹しか考えられない!)があって狂おしいほどの期待を込めて頼んだが、出てきたのは別のレストランで飲茶に食べたのと同じ、拳大の甲羅の蟹を殻ごとスパイシーに揚げた物。少しパサパサし過ぎで味わいがいが無く、夕食向けの調理としては少々不満。あとデザートはココナツジェリーが絶品だったらしい。残念ながら僕の選んだ杏仁豆腐は缶詰まんまかい! と叫びたくなる下品なもの。

 周囲の反応を聞くと案の定「こってりしすぎ」と。日本人としては当然か。やはりメインだけでなくエントリーの料理もしっかり頼むべきだったかな、と満腹で更に眠くなった頭で思う。そして値段。実質5人で払ってひとり44NZD! これは坂田健悟、ニュージーランドで払った値段としては、飲みを除いて最高値でしょう。日本円でも2200円とは、まあこれが普通の「中華料理」か。店内にはおっとり顔だが異常に男ウケする香港人の女のコが10人ぐらい男従えて誕生パーティしてたり、日本語学科の補助教員してる台湾人の長身おねーさんがおんなじ様に長身でしかもみんな黒服の友人と来たり、なかなか人気の店らしい。

 これで終って寝れるかと思えばそうでない。このままミッドシティの韓国系プールで球突きを夜2時まで。やっと解散してアパートに戻りイソイソとパジャマに着替えようとすると、電話がかかってきて「ドア閉まってて帰れないから泊めて!」ああもういつになったら寝れるのん!(次回に続く)

■朝ベーコンエッグマフィン、マクドナルド。■昼サンドウィッチ、大学のバス停近くのカフェで、例によって味気ない。■夜中華。上記の通り


992219(眠い)
 大学のコンピュータ・ラボに篭って課題のタイプ。ふらっと立ち上がって、そのままずっと、歩いていきたい、と何度も思った。

■朝食べず。■昼びんぼうソーセージ。■深夜、コンビニ「スターマート」で売られてるピザヘヴンの独り用スモールピザ。冷凍のをその場で焼くんでアツアツで確かに結構だが、やはり味そのものが無い。


992218(勉強してた)
 勉強してました。いやホントに。多分。

■なに食べたか憶えてない。


992217(読書量)
 読書量が落ちた。それどころかテレビ作品の視聴量も落ちた。かなり辛い。心の文化水準が落ちて行く。

 高品位の英米製テレビ作品はテープに20時間近く録り貯めされたまんまで、もうどこに何が記録されてるのかわからん。「ウェストウィング」は結局いちども観てないし、「プラクティス」のシーズンフィナーレもまだ。「バフィ」なんか録画すらしてない。本のほうは更にひどい情況で、なにしろ何を読んでも読みきれない。読んでもすぐ飽きるか寝てしまう。ここ3ヶ月で、3日以内で読み終わらせたのはたった1冊だけ。いまは5冊ぐらい中途半端に読みかけになってる。文学関係はともかく、平易なSFであるハズの「バベル17」がちっとも読み進められないのには愕然とした。これは本が肌に合わない、ということか。

 どうも世界の説明や場面の描き込みが足りなくて(あと当時のカヴァー絵の妙ちきりんなイメージが強すぎて)、心に一定のリアリティを持った世界を想像できないんだな。翻訳もダサいし。SFアイディア的にはすごく面白いんだけど、僕の嗜好としては、もっとゴツゴツと長く描き込んでくれないと、逆にスムースに読みづらい。うーん、「造物主の掟」とか「月は無慈悲な夜の女王」レベルのハードな設定と細かい描写、そしてシンプルな昂揚感を持った作品が欲しい。読書心の起爆剤として。

■なに食べたか憶えてない。


992216(クィックタイム撲滅せよ)
 「クィックタイム」をなんとかしてくれ! iMac なるコンピュータと廃頽芸術のあいの子みたいなのを生産する悪魔の詐欺企業アップル社の繰り出す統合的メディアの形式だ。時代が時代だったらヒトラーに焼かれてただろう。いやそんなこたあどうでもいい、このクィックタイム、「ウィンドウズメディア」や「リアルメディア」なんかと並んで、インターネットで再生するビデオの形式のひとつとして、誰でもどこかで見たことがあるハズだ。コイツを観るためにクィックタイムの再生装置をアップルからダウンロードしたが最後、地獄が始まる。

 タダの再生装置のみになっときゃいいものを、「インターネットのメディア環境を劇的に向上させる」だかなんだか甘言たぶらって「プラグイン」としてマイクロソフト社謹製のブラウザ様に寄生し、クィックタイムムービーだけでなく、他の主要なメディア再生のコントロールを握ってしまうのだ。MIDIファイルの再生機能をオーバーライドして、元から高品位音源が入ってたのを無理矢理ヤツ独自の音源に置き換えて低質な音で再生させるようになる。更にPNG形式の画像再生まで掌り、ロードの際にご丁寧にロゴマークを表示し、延々と待たせて処理をやったあげく、エンコード失敗して画像を見せないときた! 殺すぞ! 殺すぞ! 殺すぞ!

 そして最悪なのが、コレが入ったおかげで各種エンコード速度が劇的に遅くなる! なめんな! だいたいテメー、妙にグラフィックに凝った再生コンソールも遅くて使ってらんねーんだよ! いやナニこれ、マック風デザインんんんンン!?(えぐり込むように) ウィンドウズ環境で使うんだからシンプルなウィンドウにしとけやボケェ!

 どうなんですか全地球80%、48億人のウィンドウズユーザの皆さん! あなたのネット環境はコイツのせいで乱されてないんですか!? 許しておいていいんですかアップルの狡猾な侵略を! いいや侵略というのもおこがましい、これはタダの妨害活動、嫌がらせのレベルだ! 既に業界で主流派になる力がないからといって! 蔦は根から焼かなきゃまた生えてくるんですよ皆さん! なんとかしましょうヤツラを! ジョブズめえェ!

■なに食べたか憶えてない。




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