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Ally McBeal
アリー マクビール
Ally McBeal


 ボストンを舞台に女性弁護士アリー マクビールを主人公としたコメディ・ドラマ。製作者 ディヴィッド E.ケリー の持ち味であるスピード感溢れるな会話表現に、突飛な裁判内容や妙なキャラクター、そしてSFXを用いたマンガチックな演出と、大胆なコメディ設定を加え、独特の世界を作り出している。笑いの連続の中に現れるシリアスでヘヴィなテーマ・シーンは、実に衝撃的で印象深い。第1シーズンはアリーたち女性の生き方と同時に、奇妙な裁判から人間の本質を描いていたが、第2シーズンからは前者のみにウェイトが置かれるようになり、クオリティドラマとしては、品位を失っているように思える。



Episode #51 "Troubled Water"
第51話 『トラブル ウォーター』

 第1シーズンはあれほどハマった、アリーマクビール。第2シーズンの下降ぶり(と僕は考えるのだけど)を観てしまったので、第3シーズンはかなり観るのがつらく、実際プレミアエピソード以来、忙しかったせいもあって観ていなかった。プレミアはもちろん並みのドラマよりは面白いし、久々に感じるアリーの雰囲気は実に心地よかったけど、はやり初期に感じた昂揚感はひどく薄らいでいる感じだった。

 で、久しぶりに見たアリー。今回のエピソードは法廷シーンを完全に廃していて、レギュラーキャストにアリーの両親を加え、内々でのトラブルの総決算的展開が見られる。いままではアリーの心理描写のためだけに露骨に道具として使われる法廷シーンがひどくみにくくて嫌だったんだけど、思いきって裁判シーンをなくしてしまえば、逆に意外と観られる感じだ。

     感謝祭の日。ボストンに来たアリーの両親は、アリーのホームパーティで弁護士の面々と対面する。ところがジョージアをきっかけに、アリーの両親の秘密が次々と明らかになり、家族揃って精神科医に     

 プロットはメインがマクビール一家の問題、サブにビリーとジョージアの問題、そしてリチャードとウィッパーの関係が来る。裁判という大きなプロットが消えたせいで、メインキャラどうしのシチュエーションに集中できて、どのプロットもかなり密度が濃い。メンバーをひとつの部屋に集めたせいでプロットどうしもうまく関連していた。突拍子もない笑える設定をシリアスに演じ、さらにヘヴィなテーマ(今回では幼少時のアリーのトラウマ)が殴り込みをかけるというのは、アリーの定番クオリティで、今回は第2シーズンに僕が多く感じたように上滑りになることなく、ちゃんとドラマに引き込まれた。リチャードとウィッパーの関係が再燃したのも、個人的には面白いところ。ただの恋愛ドラマでない、アリーらしいエピソードだった。

 しかしなんとも歯がゆい面白さだ。僕はアリーの良さは裁判描写にあると今でも信じているんだけど、今では裁判ヌキのほうが、高いクオリティのエピソードを作り出すことが出来る。ところが毎回このタイプの構成じゃあ、それこそドラマの本質が失われてしまうし、実際やれっこないだろう。

 どうなんだろう。アリーの面白さの本質を、僕自信が見直すべきなのか。

 

放送: '99. 11. 22. (第3シーズン)
脚本:David E. Kelley
監督:Joanna Kerns

ONLINE: '00.08.03.

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