ONLINE: 000612
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7th Heaven
セブンス ヘブン
7th Heaven


グレンオーク教会のカムデン一家の物語。地域にも認められる敬虔な牧師で、力強くやさしい夫・父親であるエリック、子育てと家事に励み配電工事までこなしてしまう理想の主婦アニー、そして双子の赤ちゃんを含む健康な7人の子供達。家庭の中と外で起るさまざまな問題にまっすぐ立ち向かい、一家は理想の幸福にまた1歩、近づいてゆく。



First Impression
作品の印象

 アメリカで96年から始まり、2000年現在もシリーズが続行するこのドラマ。作品としてそれほど注目されるクオリティは無いようで、批評はそれほどされていないしエミー賞も無い。かといって定番であるベタベタ恋愛のソープオペラというわけでもない。しかし、相当数の「忠実なファン」を持っているようだ。内容は、ひとことでいうと、保守的。あるいは 共和党的。田舎町の教会の牧師と、その妻と7人の子供たちの織り成す、暴力無し、セクシャリティ無しの、最近のクオリティドラマの反動とも言える「真剣にやさしい」ホームドラマ。

 はっきりいうと、このテのドラマはもの凄く肌に合わない。ていうか肌に合わない要素を全てぶち込んで化合した、まるでシアン化合物のようなドラマだ。観ると窒息する。平和な田舎町の比較的裕福な白人家庭で、毎回々々家族が問題を抱えるが、みんなで協力して解決して、平和な家庭を作ってゆく……。ぐわあ。やめてくれそんな設定。第1話は次女が初潮を迎えるはなし。父親だか母親が次女に語る。「女性になるってことは、すごく大変なことだし、すごく素晴らしいことなんだよ」カーーーーッ ペッ!! 聞いてられるか!

 同じセリフでも、例えばこれの設定が黒人スラム街だったら、もっとポジティブな感想になったし感動もしただろう。しかし、こんなに幸せなマジョリティ家庭の中でこんな教訓じみたセリフを、しかもあくまで真剣に、そして力強く言われると、頭にくる。まるで全ページ極太明朝体で書かれた道徳の教科書を読まされてるみたいだ。表現に深みが無さ過ぎる!

 しかしまあ、どんな設定のドラマに魅かれるかは個人の自由である。そして番組は現に4年も続いているんだから、番組はある種の人々の支持をがっちり得ているといえる。考えてみれば2大政党政治のアメリカでは、当然ながら人口のざっと50%は、共和党支持なのだ。まあ共和党支持ったって様々だが、一言で片付けてしまえば(失礼)伝統的なアメリカ家庭の価値観を擁護する保守派のひとたちである。これは、そんな人たちのためのドラマ。親が子供たちと一緒に見て、本当に良い家庭とはなにかを考えるドラマだ。この作品に、僕が入れる余地はない。

 ところでこの設定。子供が7人もいるのは、やっぱキリスト教義に遵って避妊してないからだろうか。あれプロテスタントは違うんか?

(筆者視聴時間数:1時間)

ONLINE: '00.06.12.




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